行政書士の試験にチャレンジしよう、でも難易度はどれくらい?
行政書士の試験は難しいといわれるけど、合格率は何%くらい?
行政書士の試験について、こんな疑問を持っている人は多いでしょう。
そこで、このような疑問に行政書士アドバイザーの観点から解説します。
具体的には、
行政書士試験の合格率や難易度について他の国家資格と比較しながらポイントを絞って解説します。
2分で読めて、行政書士試験の難易度や合格率がわかり勉強のモチベーションが上がる可能性が高いので、まずはご一読ください。
行政書士の試験に合格するのはすごい?
試験の難易度は、法律系国家資格の中では「難しい」レベルに入ると言ってよいでしょう。そういう意味では行政書士試験に合格することは「すごい」といえると思います。
しかし、行政書士の資格は誰でも取れる簡単な資格と言われ世間一般の評価が余り高くない面があるのも事実です。
なぜそのような評価があるのでしょうか?
理由の一つとして合格までに必要な勉強時間が他の難関国家資格と比べて短いことがあるからでしょう。行政書士試験の場合、合格に必要な時間は大体600~800時間と言われています。
行政書士は宅建士と同様に法律系資格の登竜門と呼ばれ、士業の中でも比較的取得しやすいのです。
資格 | 合格に必要な勉強時間 |
司法書士 | 3000時間 |
社会保険労務士 | 1000時間 |
行政書士 | 600~800時間 |
宅建士 | 400~600時間 |
またも20年以上前は現在とはかなり異なる試験内容で、問題自体も簡単でした。さらに行政書士という資格自体が「代書屋」と呼ばれ他の士業に比べて一段比較的見られている傾向がありました。
このような事情が相まって、行政書士試験は簡単だというイメージが世間一般に付いてしまい今でもその名残があるのでしょう。
行政書士の試験の合格率は?
行政書士試験の合格率は、年によってバラつきがあり10%を切り一ケタ台が続くこともありましたが、ここ数年は10~15%で推移しています。
毎年受験者の実に8割以上が不合格となっています。合格者は全体でみると圧倒的少数派です。
こうしてみるとやはり行政書士試験は簡単とは言えない試験です。やはり行政書士試験に合格することは「すごい」ことだと言えるでしょう。
行政書士の試験を他の試験と比較
行政書士試験がどれくらい難しいか、他の国家試験との共通点を見ながら比較しましょう。
宅建士
試験科目が異なるため、一概には言えませんが合格までに必要な勉強時間や出題範囲などを比較すると行政書士試験の方が難しいと言えるでしょう。
両者に共通する出題科目に民法があります。
民法は条文数が1000条を超える非常にボリュームがありマスターするのに時間がかかります。
民法は両方の試験で重要科目であるにもかかわらず、ここでつまずき挫折して勉強をやめてしまう人がたくさんいます。
逆に言えば行政書士試験の勉強で得た民法の知識は、宅建士の試験でも活かすことができダブルライセンスを狙うとなると非常に有利です。
関連記事 宅建士と行政書士の同時合格は可能?ダブルライセンスのメリットは?
司法書士
司法書士試験の合格率は例年3~4%の超難関試験です。行政書士試験と比較すると司法書士試験の方がはるかに難しい試験です。
両者に共通する出題科目としては、民法、憲法、商法です。行政書士試験の勉強で得たこの3科目の知識はそのまま司法書士試験に活かすことができます。
行政書士と司法書士を兼務している人は珍しくなく、行政書士試験に合格したらダブルライセンスを狙うのもいいでしょう。
司法試験予備試験
行政書士試験と司法試験予備試験の法律系の出題科目は、憲法・行政法・民法・商法が共通します。
しかし問題のレベルはかなりの差があることを考えると、司法試験予備試験の方が行政書士試験より断然難しいでしょう。
最近司法試験予備試験の受験生が行政書士試験を受験することが多くなってきているといわれます。
司法試験予備試験はまず、5月に短答式試験を受験します。そして短答式試験の合格者だけが7月に行われる論文式試験を受験することできます。
この2か月間で受験生は論文試験に向けて死ぬほど勉強します。そうすると11月の行政書士試験まで高い学力を保ったまま受験することができます。そのため行政書士試験は簡単に突破するでしょう。
まとめ
確かに行政書士の試験は簡単ではありません。合格率が高い年でも15パーセントであることを考えれば、行政書士試験に合格することは「すごい」ことかもしれません。
しかし、他の法律系国家試験と比較すれば難易度はそこまで高くないのが実情です。また正しい勉強方法を取れば必ず突破できる試験です
ぜひ行政書士試験にチャレンジしましょう。