行政書士試験の合格を目指して予備校や通信講座を使わずに勉強している人は少なからずいます。だったら自分も独学で合格できないかと考える人もいるでしょう。
とはいえ
- そもそも行政書士試験に独学で合格できるのか?
- 合格率はどれくらい?
という方も多いとと思います。
そこで、この記事ではそんな行政書士試験を独学で目指す場合の疑問について、行政書士試験アドバイザーの観点から解決します。
具体的には
- 行政書士試験の合格率
- 行政書士試験に独学で合格できるか
- 独学のメリット・デメリット
の順番に重要なポイントだけをご紹介していきます。
2分くらいで読めますし、行政書士試験の合格を独学で目指す場合の疑問が解決する可能性が高いので、まずはご一読を!
行政書士の試験の合格率は
行政書士試験の合格率は、年によってかなりのバラつきがあります。
2006年から2012年までは合格率が10%を下回る年が続いていましたが、2013年以降は2014年を除いて10%以上の年が続いています。
合格率だけを見ると非常に難しい試験に感じるかもしれません。しかし、これにはカラクリがあります。行政書士試験は受験資格が設けられていないので、誰でも受けることができます。
法律系資格試験の登竜門と呼ばれ気軽な気持ちで受ける人が多い試験なのです。
そうすると、全く勉強しないで受験するレベルの低い受験生が相当いるはずです。いわゆる記念受験というやつです。
したがって、実質的な合格率はもっと高いといえるでしょう。合格率にだまされないようにしてください。行政書士試験を難しい試験だと考える必要はありません。
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行政書士の試験は独学でも合格できる?
結論から言うと独学でも十分合格できるといえるでしょう。市販のテキストや問題集を利用して予備校に通わずに合格をする人はたくさんいます。
ただし、行政書士試験は非常に出題範囲が広いため、手を広げすぎてしまうとごゴールを見失ってしまい回り道をしてしまう可能性があります。
独学だと正しい勉強方法をマスターするのが困難な場合があるのは確かです。
行政書士を独学で目指す場合のメリット
先に書いたように行政書士試験は独学でも合格できる試験です。独学のメリットには次のようなものが挙げられます。
- 勉強のスケジュールを自分の意思で自由に決めることができる
- 合格に必要な部分だけに絞って勉強ができる
- 費用がかからない
勉強のスケジュールを自分の意思で自由に決めることができる
独学ですから、スケジュールは自分の予定にあわせ自由に決めることができます。予備校の場合は、年間で授業のスケジュールが決められていますから、どうしてもそちらを最優先にせざるを得ません。
イレギュラーの仕事が発生しやすい人にとってはコンスタントに授業に出席するのは難しいでしょう。
その点独学ならそのようなことはありません。
合格に必要な部分だけに絞って勉強ができる
予備校はどうしても合否には直接関係しない範囲のことまでカリキュラムに盛り込みがちです。
予備校は、ライバル校との戦いがあるため授業で教えたことが出題される的中確率を強く意識しています。そうすると、どうしても教える範囲が広くなってしまうのです。予備校を擁護するわけではありませんが、営業政策上致し方のない面があります。
その点、独学なら過去問を中心に勉強して本当に合格に必要な範囲だけに絞って勉強をすることが可能になり余計な知識を詰め込まずに済みます。
費用が安い
かかる費用はテキスト代や問題集くらいです。1万円前後を見込んでおけばいいでしょう。
これが独学の一番のメリットかもしれません。
行政書士を独学で目指す場合のデメリット
行政書士の試験を独学で目指す場合はメリットもありますが、反面デメリットもあります。
- 勉強の継続が難しい
- 疑問点を相談できる人がいない
- 法律改正などの試験に関する情報が入りずらい
勉強の継続が難しい
予備校や通信講座を利用すれば、それがペースメーカーになってくれ、強制的に勉強する機会を自分に課すことができます。しかし、独学だと自由な反面、意思が弱いと勉強をしなくなってしまう可能性があります。
疑問点を相談できる人がいない
勉強をしていると、どうしても参考書やテキストだけでは解決できない疑問点が出てくる場合があります。
予備校に通っていれば疑問点は都度講師やカウンセラーなどに質問して解消できますが独学だとそれができません。
しかしこの点は解決方法が全くないわけではありません。現在はSNS全盛の時代です。
ネット上には同じ試験を目指している仲間がたくさんいます。質問を投げかけると答えを得られることは多々あります。
また仲間とネット上で繋がることで勉強のモチベーションアップも期待できるので一石二鳥です。
法律改正などの試験に関する情報が入りずらい
行政書士試験に関する法令は比較的よく改正されます。1点を争う試験で改正点を知らないことは致命傷になりかねません。古い知識のままで試験に臨むのは非常に危険です。
予備校は資格試験のプロですから、新情報の収集は常に行いキャッチした情報は受験生にいち早く告知します。
独学ではそういう重要情報に気付きにくい面があります。
しかしこのデメリットも解決方法がないわけではありません。大体の予備校は試験に関する情報についてホームページ上で告知しており、法律の改正点についても同様です。
定期的に予備校のホームページをチェックすることで情報を得ることができるでしょう
まとめ
行政書士の試験に合格することは、独学でも十分に可能です。大型書店に行けば行政書士試験に関する参考書や問題集はたくさんあります。
まずは入門書レベルの薄い参考書を買って読み進めてみましょう。そして最後まで読み進めることができれば独学で勉強をしばらく進めて下さい。
そのとき100%理解できる必要はありません。せいぜい30%くらいで十分です。1度で全部理解できる人はいませんし、また試験に合格するのに100%の理解は不要です。