「宅建の試験で宅建業法は一番重要な科目だ」「宅建業法で高得点ができないと合格は難しい」
こんなことがよく言われていますし、私も同感です。
とはいえ、
- 宅建業法は覚えなければならない数字が多くて大変
- どうやったら暗記を効率よくできるの?
という方も多いと思います。
そこで、この記事ではそんな宅建業法の勉強の疑問・お悩みを、宅建アドバイザーの観点から解決します。
具体的には
- 宅建業法の目的と概略
- 宅建業法の出題数と出題形式
- 宅建業法の主要分野の重要度と特徴
- 宅建業法の勉強法
の順番に重要なポイントだけをご紹介していきます。
2分くらいで読めますし、宅建業法の勉強の効率がよくなる可能性が高いので、まずはご一読を!
宅建業法の目的と概略
宅建業法の目的を一言でいうと、一般消費者を保護することあります。
宅建業法の正式な名称は宅地建物取引業法です。不動産取引の目的となる、宅地や建物を取引する際のルールについて定めた法律です。
不動産取引は、場合によっては大きな額のお金が動くことがあります。特にマイホームの購入は、ほとんどの消費者にとって一生に一度の買い物になるためトラブルに巻き込まれないよう事前に防止する必要性が大きいのです。
悪徳業者が、不動産取引に関しての知識が乏しい一般消費者につけこむことのないよう宅建業法は規制しているのです。
宅建業法の出題数と出題形式
宅建業法は50点満点中20点の配点ウェイトが置かれていて、権利関係と並ぶ最重要科目です。学習に一番力を入れる必要のある科目で、宅建業法が苦手だと合格するのが非常に難しくなります。
出題形式
広い知識を横断的に問う複合形式の問題
全部の肢の正誤を問う個数問題
前者は幅広いテーマの学習が必要になりますし、後者は全ての肢の正確な知識が必要なので深く掘り下げる学習が必要になります。
宅建業法は86条の条文から構成されていますが、全範囲から均等に出題されるわけではなく、ある程度の分野に集中します。
特によく出題されるのは、取引のルールの主要部分である、「免許」「宅地建物取引士」と消費者保護に関する「35条書面」「37条書面」「クーリングオフ」などです。
宅建業法の主要分野の重要度と特徴
宅建業法の主要分野の重要度と特徴を一覧表にしました。
テーマ | ランク | ポイント |
免許 | B | 欠格要件が問われる。登録
の欠格要件と比較すると頭に入りやすい |
営業保証金 | A | 還付の手続きの違い等、保証協会と比較すると頭に入りやすい |
案内所の規定 | A | 名簿・帳簿の設置義務の有無など、事務所と比較すると頭に入りやすい。 |
広告の規制 | A | 特に、誇大広告の禁止、広告の時期、広告の不要な場合が大事。売買と賃借を比較しながら覚えるのがよい。 |
媒介契約 | A | 一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の各媒介契約の態様を比較しながら覚えるとよい |
35条書面・37条書面 | AA | 35条書面と37条書面の記載事項の比較がポイント。売買契約・交換契約・貸借契約の各契約書の記載事項の比較も大事。 |
8種規制 | AA | 手付金等の保全措置とクーリングオフは特に重要 |
報酬額の制限 | B | 計算問題が出題される。売買の媒介契約の報酬額と、売買の代理契約の報酬額の計算方法の比較をおさえる。 |
監督処分、罰則 | B | 覚えなければならないものが多く、コスパはよくない。あまり深入りしないことがポイント |
住宅瑕疵担保履行法 | A | 適用場面、供託に関する事項、、基準日ごとの届出等がポイント |
宅建業法は満点を目指そう
先に書いたように、宅建業法は出題数が多く合否を左右する重要科目です。もう一つの重要科目である権利関係は難易度が高く高得点を確保するのが難しいです。その分をカバーするために宅建業法は満点を目指したいところですし、またそれが可能な科目です。
宅建業法は暗記が必要とされる科目ですが、逆にいえばコツコツと覚えていけば満点をとることは十分に可能なのです。
宅建業法の勉強法
先に書いたように宅建業法は暗記中心の科目です。宅建業法は、一般法である民法の特別法にあたり具体的な期間・金額などを詳細に定めている以上仕方のないことです。
宅建業法の主要分野の重要度と特徴の表をみるとわかるように、宅建業法は似た制度の細かい相違点をきちんと理解できているかを問う問題が多く出されます。
こういう場合には、個々の暗記事項をバラバラに覚えるのではなく、共通点と相違点を比較しながら覚えると暗記の負担は一気に減ります。
迷ったら宅建業法の目的を思い出す
最初に宅建業法の目的は一般消費者を保護することであると書きました。
もしクーリングオフも問題で、正解の肢を2つまでに絞り込んで迷った場合、どちらがより消費者にメリットがあるか、という発想を持てると正解率が上がります。
まとめ
ここまで、
- 宅建業法の目的と概略
- 宅建業法の出題数と出題形式
- 宅建業法の主要分野の重要度と特徴
- 宅建業法の勉強法
について書いてきました。
難解な法律用語がたくさん出てくる宅建の勉強の中でも、宅建業法は比較的初心者にも理解のしやすい科目です。そのため、まずは宅建業法の勉強から始めるのがおすすめです。
宅建業法をマスターすると後の勉強が非常に楽になります。
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