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宅建の試験に出る農地法とは?3条、4条、5条について解説

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宅建の試験では農地法に関する問題は毎年必ずと言ってよいほど出題されます。合格者は確実に得点しますから絶対に落とせません。

しかし、農地法は複雑でわかりずらいという人もたくさんいます。

そこでこの記事では、農地法に関する疑問について宅建アドバイザーの観点から解説します。

具体的には

  • 農地法による許可が必要なのか
  • 必要なら何条の許可が必要なのか

の順番に重要なポイントだけをご紹介します。

2分くらいで読めますし、農地法の理解が一気に進む可能性が高いので、まずはご一読を!

宅建の試験に出る農地法とは

農地法の目的はまさに農地を守ることです。私たちの生活に食料は欠かせないもので、その食料を供給するために農地は非常に大事です。

もし、農地を許可なく宅地などに転用されたら、私たちの食生活が脅かされてしまいます。そのため、農地については農地法によっていろいろな規制がなされているのです。

農地法をマスターするには、農地を守るという視点を持ちながら勉強すると理解が進みます。

農地法の農地と採草放牧地とは

農地法の適用を受ける農地とは「耕作の目的に供される土地」をいいます。採草放牧地とは「農地以外の土地で、主として耕作や家畜の放牧、家畜用の飼料等にするために草を取る目的で使われる土地」のことをいいます。

農地・採草放牧地といえるかは次の通り判断します。

  • 土地登記簿上の地目とは関係なく、事実状態で判断される
  • 土地の継続的な状態で判断される

土地登記簿上の地目が「山林」など農地以外でであっても、現況が農地であれば農地となります。

一時的資材置き場など農地以外に利用されたとしても、継続的な状態で判断し農地なら農地法上の農地と判断されます。

農地の権利移転・転用・転用目的権利移動

農地法における重要な点です。出題はほとんどこの範囲から出題されます。

  • 農地法3条
  • 農地法4条
  • 農地法5条

農地法3条

農地や採草放牧地を他人に売買したりする場合には、農業委員会の許可が必要になります。

農業委員会というのは、教育委員会と同様に市町村に設置が義務付けられている行政委員会の一つです。

売買や地上権、永小作権、質権、賃借権、使用貸借権その他の使用および収益を目的とする権利を設定または移転する場合には農地法3条の許可が必要になります。

なお、抵当権は含まれません。

先に書いたように、農地法の目的は農地を保護することです。権利が移転しても農地のままであることに変わりはありません。よって農業委員会の許可だけで問題ないとしたわけです。

許可不要となる場合

相続・遺産分割等によって、権利が設定・移転される場合は許可は不要です。ただし、農業委員会は所有者を把握する必要があるので、届出が必要です。

無許可の場合の契約の効力

契約は無効です。

農地法4条

自分の農地の転用、すなわち農地を農地以外のものにする場合、農地法4条により都道府県知事の許可が必要になります(指定市町村の区域内にあっては指定市町村長)。

農地を採草放牧地にする場合は転用となりますが、採草放牧地を採草放牧地以外の土地にする場合は農地法4条の規制は受けませんので注意してください。

5条では採草放牧地を転用目的で権利移転した場合には規制の対象になるのと混乱しないようにして下さい。

許可が不要となる場合

  • 市街化区域内にある農地をあらかじめ農業委員会に届け出て転用する場合
  • 農家が農地(2a未満)を農業用施設に供する場合

市街化区域内において農林水産大臣と協議が調った区域内の農地については、転用に着手しようとする日までに農業委員会に届出をすれば、農地法4条の許可は不要です。

市街化区域内は開発が許される地域なので農業委員会への届出だけで許されるのです。

農家が自己の農地を農業用倉庫など2a未満の農業用施設にする場合も許可は不要です。農業用の用途なら農地を守るという農地法の目的達成に影響はないからです。

無許可の場合の転用の効力

原状回復しなければなりません。

農地法5条

農地を農地以外に転用する場合にはもちろんのこと、採草放牧地を採草放牧地以外に転用するため、所有権を移転したり地上権、永小作権、質権、賃借権、使用貸借権その他の使用および収益を目的とする権利を設定または移転する場合には農地法5条の許可が必要になります。(指定市町村の区域内にあっては指定市町村長)。

大体のイメージとしては3条と4条を併せたものになります。

農地を減らすことになるので、農業委員会ではなく都道府県知事の許可が必要になります。

許可が不要となる場合

市街化区域内において農林水産大臣と協議が調った区域内の農地については、所有権の移転等をしようとする日より前、かつ、転用に着手しようとする日までに農業委員会に届出をすれば、農地法5条の許可は不要です。

4条と同じく市街化区域内は開発が許される地域なので農業委員会への届出だけで許されるのです。

無許可の場合の転用移転の効力

契約無効かつ原状回復が必要になります。

まとめ

条文 3条 4条 5条
適用場面 権利移動

農地→農地

採草放牧地→農地

採草放牧地→採草放牧地

転用

農地→農地以外

※採草放牧地の転用は許可不要

権利移動+転用

農地→農地以外

採草放牧地→農地以外・採草放牧地以外

許可権者 農業委員会 知事(指定市町村は市町村長) 知事(指定市町村は市町村長)
無許可行為の場合 契約無効 原状回復 契約無効かつ原状回復
無許可の場合の罰則 3年以下の懲役または300万円以下(法人の場合は1億円以下)の罰金
市街化区域内の特例 なし 農業委員会への届出
許可が不要な場合 遺産分割・離婚による財産分与 2a未満を農業施設に供する場合 _
_ 市町村が、道路・河川・堤防などとして行う場合
許可が不要な場合 国、又は都道府県等が権利を取得又は転用する場合

土地収用法などの法律によって、権利が収用されまたは使用される場合

 

まとめ

ここまで

  • 農地法による許可が必要なのか
  • 必要なら何条の許可が必要なのか

について書いてきました。

農地法は3条、4条、5条をバラバラに勉強すると混乱します。そうなることを防ぐためには、各条文の相違点を意識して学習することです。

そうすると一気に理解が進みます。

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